フラメンコの座
2022/05/10
2月と4月に、「フラメンコの座」と名を打ったライブをタブラオエスペランサで行いました。
たくさんのお客様にご来場いただき、この場を借りて御礼申し上げます。
昨年11月の公演「音の旅人」をベースに、タブラオだからこその内容をと考え、
新たに歌い手の小松美保さんを迎え、
公演ではパルマをお願いした三四郎さんと小谷野宏司さんにも、
それぞれロマンセとティエントスを踊っていただきました。
尊敬する岡潔さんと井上靖さんとの対談の中に、こんな言葉があります。
山本「芭蕉と同座して、芭蕉の教えをうけるということは、たいへんなことだったでしょうね。芭蕉の気合いというものは・・・」
(『岡潔対談集』より)
岡「気合いですね。気合を教えたんでしょう、芭蕉は。」
-中略-
山本「 “一期一会” ということを茶のほうでいっておりますけれども、あれと同じ心がまえがやはり俳諧にあったわけですね。」
岡「じっさい一期一会で、後世ずっと残るか、まったく残らんかの差が、瞬間瞬間に展開するわけですね。刹那刹那がじつにだいじな刹那だったわけですね、芭蕉のそのときにとっては。」
山本「刹那が充実しているかどうか。これが問題なんですね。」
これを読むと、何かが迫ってきます。
芭蕉をフラメンコと置き換えて読むと、、、腑に落ちるのです。
(この他にも、なるほどそうだ、という言葉が沢山出てきます!)
フラメンコの時を紡ぐのは、まさにこういうことなのではないかと、
覚悟の意味も込めて、「フラメンコの座」というタイトルを付けさせていただきました。
これからもこのシリーズを続けていきたいと思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。