『ー Saray Garcíaと共に ー』
2025/06/17
去る4月23日、タブラオエスペランサにて、
ヘレスの踊り手サライ・ガルシアを迎えてのライブが開催されました。
バイレは、中根信由さん(アルテ・イ・ソレラ舞踊団)、島村香さん、私、そしてサライ。
ギターは西井つよしさん。
歌い手はマヌエル・デ・ラ・マレナ。
生粋のヘレサノ2人と、ヘレス好きの日本人4人というメンバーです。
サライは、ブレリアを教えることで名高いアナ・マリア・ロペス先生の秘蔵っ子でした。
私も31年前、アニー(アナ先生の愛称)に習うため、
今は無きペーニャ・セルニカロスに通いました。
夕方から夜まで毎日繰り広げられるブレリアクラス。
クラスとは言っても、鏡は無く、床は石畳。
ドミンゴがギターを抱えて遅い時間にやって来る。
歌い手も来る。
ホセ・ルビチもパルマを叩きによく来ていました。
なんと贅沢な時空間だったことか。
子供達が踊る姿を見て、私は毎日驚き、ワクワクしていました。
まずはアニーがやることを習い、それを真似る。
しかしその時点ですでに、皆違う。
歌い手が来て、当然アニーとは違う歌を歌えば、習ったことは習ったことで自分の中に入れながらも、
自由に踊ってしまう。
生きてる。今を生きている。
そう思いました。
2003年、アニーが助手としてサライを連れて、日本にクルシージョにやって来た時、
彼女は16歳くらいだったでしょうか。
一緒にエル・フラメンコでライブをした懐かしい写真が出て来ました。
サライはタンゴを披露。
初々しくも、全身から伝わるこのフラメンカな空気!
私は師匠アニーのカンテでソレアを踊りました。
アニーの立ち姿の美しいこと!
長い年月が経ち、しかし、変わらず持ち続けるものがある。
お互いにそれを心のどこかに留めながら、
今やヘレスを代表する踊り手サライは、力強い踊りで皆を魅了し、
これからますます活躍していくことでしょう。
私は人生後半、64歳の己の中にフラメンコを探し続けます。
満席のお客様、足をお運びくださりありがとうございました。
心より御礼申し上げます。
ープログラムー
- マルティネーテ・イ・シギリージャ(中根信由)
- ブレリア・ポル・ソレア(島村香)
- ギターソロ ブレリア・デ・ヘレス
- タラント(Saray García)
休憩 - カンテソロ マラゲーニャ
- ソレア (大沼由紀)
- アレグリアス(Saray García)