『光陰矢の如し』
2026/05/20
2025年秋のライブ報告もしないまま、12月には富山オーバードホールでの公演があり、年が明けて恒例の1月エルムンドライブ、3月の博多公演も終了し、気が付けばすでに5月。光陰矢の如しとはこのことか。
全てのライブ、公演はブログ上で、簡単ではあるが報告させていただいて来たので、駆け足で振り返ってみようと思う。かなりの時間を遡ることになるが、独り言のように書いてくことをお許しください。
数えてみればもう約7ヶ月前。2025年10月26日に「Sol y Sombra」と題したライブをエスペランサで開催した。
このライブは、普段劇場でしか観ることが出来ない踊り手さんをタブラオで!というコンセプトで、大劇場での華やかな存在感が圧倒的な石井智子さんをお迎えした。小松原庸子舞踊団のトップを務め、退団後はご自身の舞踊団を持ち、精力的に舞台作品を発表し続けているバイラオーラ。バレエで培った舞踊基礎の上に、スペイン舞踊全般を積み重ねられ、パリージョ、マントン、バタ・デ・コーラの名手でもある。私とはある意味真逆のような存在とも言える彼女とは、10数年前にヘレスのイスラエル・ガルバンのクルシージョで出会った。日本人が2人だけだったこともあり早速食事を共にすると、意外や意外、フラメンコの感じ方、考え方がほぼ一致していて驚いた。それ以来のフラメンコ友であり、尊敬する踊り手である。
この日のライブは昼と夕方の2回。どちらも満員御礼。智子さんにはどうしてもパリージョのシギリージャを踊っていただきたくリクエストし、シギリージャの前に私がマルティネーテを付けた。それぞれのソロは、智子さんはシギリージャの他にアレグリアス、私はソレア、カラコレス。西井つよしさんのギターソロ、今枝友加さんのカンテソロもあり、全ての曲を三枝雄輔さんのパルマがしっかりと支え、フラメンコが充満した日となった。
智子さん、タブラオでの共演、本当にありがとうございました。

「Sol y Sombra」 エスペランサ
12月は、準備期間も長かった一大プロジェクト、現代舞踊協会 河上鈴子賞スペイン舞踊賞/新人賞受賞記念公演「音の旅人 ペテネラ」が、富山のオーバードホールで開催された。
河上鈴子新人賞受賞の島田純子さんのご尽力により実現したこの公演には、12月27日という慌ただしい年の瀬にも関わらず、地元の皆様をはじめ全国各地からフラメンコファンが集まってくださり、感謝の一言しかない。またしても時間を遡る作業になるだろうけれど、改めて文章にせねばと思う。

「音の旅人 ペテネラ」 富山 オーバードホール
さて、年が明けて2026年。
1月は恒例の羽村エルムンドフラメンコライブである。
毎年フラメンコファンが集うライブ。あっという間の満席で、カウンターの内側にまでズラリとお客様が並ぶ。ありがたい限りである。
今年も私と関わって来ている踊り手さんと、長い付き合いのギタリスト西井つよしさん、歌い手西容子さんというファミリア的なグループ。
昨年の新人公演で準奨励賞受賞したオープンクラス生の小林由佳さんが、若手代表枠(!)で初参加。テクニカオープンクラスに時々顔を見せる堀江朋子さん、以前のスタジオ生で現在ブレリアオープンクラス生の西川千鶴さん、近藤尚さん、そして私の5名が今年の踊り手メンバーだ。
一部は小林さんのガロティン、西川さんのパリージョのシギリージャ、私のソレア、二部は堀江さんのタラント、近藤さんのアレグリアス、私のロンデーニャという盛り沢山のプログラム。フィン・デ・フィエスタには、こちらも毎年恒例、フラメンコ友の山室弘美さんが飛び入り参加で盛り上がり、今年のエルムンドライブも無事終了。また来年の1月に一座でお邪魔しますので、どうぞよろしくお願いします!
さて、3月は博多クラス主要メンバー、山根律子、古迫うらら、市村美穂3名の劇場公演「Amor,Corazón,Sentimiento… 〜フラメンコに魅せられたものたち〜」にゲスト出演させていただいた。
3人それぞれのソロ(山根アレグリアス、古迫シギリージャ、市村ティエント)に加え、3人の群舞が2曲。博多クラスでやったものをベースにしたソレア・ポル・ブレリアと、そして100%私の振付のガロティンは、超短期間で覚え、踊り込み、そして踊り切った。立派である。
私は西井君のギターでパリージャのFantasía por buleríaとSoleáを踊らせていただいた。
こちらも改めて、写真と共に思い出を書き綴りたく思っている。
己の日々のスピードが、時間のスピードと合わないのを感じる今日この頃。
時間と共に疾走出来た時代は過ぎ、これからはどうやって時の速さに翻弄されず、一歩一歩自分のペースを守りながら歩んでいけるかだろう。立ち止まるのではなく、流れていくのでもなく、しっかり足の裏に大地を感じながら歩き続けること。
難しいことだが、その難しさに挑戦出来るのかを試されているようにも思う。
一体誰に?
フラメンコという神さまに。
